妹とはこの前会った、きっと私が彼女に吐いた暴言をずっと覚えてるんだと思う、口を噤む、私は知らないふりして笑いかけた、一生かけても償いたい、本当にごめんなさい、ラインを教えて貰った、彼女のラインに入っている人間はほんの僅かしかいなかった、本人はきっとどうとも思ってないんだろうけど私にはそれが酷く惨めに思えてどうしようもなかった、1番惨めなのは私自身の心である。
私は家を出る前まで妹の事なんて好きではなかった、妹を見てるとまるで鏡を見ているみたいで嫌だった、容姿がというわけではない、容姿は似ていないが同じ環境で生まれ育った私達は何かが似ている、私は妹に私のようになってほしくないから私が死ぬまで妹を守っていたいと思った、けどそれは無理だし妹だってそんな事望んではいないと思う。

叔母にゴミのように扱われる私を見ながら妹はどう思っていたのだろう、私達子供にとって大人は絶対的な権力者で、その権力者に嫌われるという事は死ぬも同然だった、権力者に媚びてどうやって生き残りどうすれば少しでも愛を貰えるかだけを考えていたんだと思う、馬鹿だ、そんなものは愛などではないのに、でもそれを愛だと思わないと生きてる価値が本当になくなってしまうようで怖かった、許されたいとは毛頭思っていない、誰かを傷つけてでも価値が欲しかった、昔から本当に最低だった、幼い頃の歪んだ環境は人格まで歪ませてしまうのだと思う、でもどれだけ歪んだ環境にいても歪まない人だっている、実際にそういう人を何人も知ってる、逆も然り、私が歪んだのは家庭のせいでも親のせいでも暴力のせいでもなく私が弱かったから、それだけ。

それでも、それでも死ねと言われようがなんと言われようが何をされようが機嫌が悪いんだと思いその言葉や振り上げられる拳から目を背けていた、今になってわかるのはあの言葉は紛れもなく本心で、それと今も昔も私は死んだほうがいいって事、この世には死んだ方がいい人間も生まれなかった方がよかった人間もいる、少なくとも私の存在で誰かの人生を狂わしてしまったのは事実。ごめんなさい。死んだ方がいいのかなっても何年も思ってるけどずっと死ねないままでいる、愛なんて一生与えられることなどないのにいつか私の存在が許される時が来るのかもしれないと思ってしまう、私からしたらあの人達が鬼なのだけどあの人達からしたら私の方が鬼であり悪魔であり疫病神であり災厄なのだろう。

一生忘れられない大切な傷跡をありがとう、愛してるよ。